安藤冬樹
みなさん、こんにちは。サイトロンレーベルで音楽制作ディレクターをやっていました安藤冬樹です。現在はGA-COREで大野編集人のもと、サイトのデザインやプロデュースを行っております。サイトロンでのCD制作デビュー作は名盤1500シリーズの「アウトラン」でした。最後に担当したのはゲームミュージック(以下GM)だとアトラスの「GROOVE ON FIGHT」でした。GM以外の音楽制作ではO.M.Y.の「テクノデリュック」や、まにきゅあ団の「まにのろぢ~」などを担当したのが最後でした。第4回となる今回のGM20選では自分が担当した以外のGMも沢山レビューしています。むしろそっちのほうが多いかもしれません。文才がなく拙い表現しかできず恐縮ですが、当時の話もからめつつ紹介させていただきました。楽しんでいただければ幸いです。
発売日:1988年7月22日
品番:D28B-0002
友人の勧めで聴いたこのアルバムが自分の人生を大きく変えたといっても過言ではないです。初めて聴いたとき、GMというジャンルがあるのを知りませんでした。ゲームの音といえば初期のファミコンの音しか知らない。しかもGMのCDが出ていることすら知らなかったという。しかもまさかその後自分がこの会社(サイトロン)で作品を作っていく事になるとは…。
オリジナル音源曲はギャラクシーフォース、獣王記、サンダーブレードの3タイトル。
アレンジはギャラクシーフォース2曲アウトラン、スペハリ、アフターバーナーといずれも名曲ばかり。なんといってもベースの音。チョッパーですよチョッパー。今ではスラップと呼ばれてますけど、このチョッパーベースの音が衝撃的でした。ピッチ(音程)がなんとなく不安定なのも当時PCMのサンプリング音に使える容量やドライバーの関係もあったんでしょう、きっと。でも逆にそれが味になっていると。サンダーブレードにも同じことが言えますね。あんまりカッコイイんでベースでコピーしたりして1人悦に入ってました(笑)。
しかしこのCDのギャラクシーフォースは完全収録では無いんですよね。近年発売された「GALAXY FORCE II & Thunder Blade ORIGINAL SOUND TRACK」では見事に完全収録されていました。サイトロン在職中に名盤シリーズでやりたかった完全収録。当時企画はしたものの、メーカー許諾がおりなくて実現できなかったんですけど見事な完成度でやってくれました。ファンとして本当に嬉しい限りです。
イースシリーズの中でも最高傑作と呼ばれるイースII。曲はもちろん古代祐三氏がメインで担当。本作がファルコム在籍時の氏の最後の担当作となりました。オリジナルのFM音源(YAMAHA YM2203)版から始まるこのCD。エスニックなメロディラインとノリの良いサウンドが絶妙にからみ、最高のゲームオープニングを演出していました。また当時も話題になったフルアニメーションのオープニングは、いまどきはあたりまえでも、80年代ではTVアニメのオープニングみたいな演出がされているの事でさらに感動したのを覚えています。「ノルティアの氷壁」「サルモンの神殿」も"古代節"炸裂です。─ ハイ、ここでよくある間違い。いわゆる古代節な曲の「PALACE OF SALMON (サルモンの神殿)」は実は本作で数曲担当している永田秀哉氏によるもので、よく古代氏の曲と間違えられます。他にも「RUINS OF MOONDORIA(ムーンドリアの廃墟)」「CAVERN OF RASTEENIE(ラスティーニの洞窟)」は永田氏の曲です。また永田氏もFM音源に精通し、SHARPのX68000(マンハッタンシェイプと呼ばれるツインタワー筐体がサイコーでした!)用で内蔵のFM音源(YM2151)、ADPCM、外部MIDI機器の同期演奏が可能なサウンドドライバ「NAGDRV」の作者でもあります。話がそれましたが2人の素晴らしいコンポーザーが産んだ「イースII」の名曲の数々は今でも色々なハードに移植されつづけ、新しく世に出続けています。PSP版も夏に出ましたね。
さて、アレンジバージョンのほうですが5曲を収録しています。アレンジ、鍵盤はセンスオブワンダーの難波弘之氏、ベースがナルチョ(カシオペア)、ギターが是方邦博氏、ドラムが小森啓資(センスオブワンダー)氏。フュージョン界では屈指のプレイヤーばかりでした。
ジェノサイド(アクション)やラグーン(RPG)、ファランクス(シューティング)など、ジャンルを問わず次々にヒット作を出したZOOM。どのゲームもマシン(主にX68000)の性能を最大限に引き出し、さらにハイセンスなゲームデザインとコンセプトワークでユーザーを魅了しました。そのZOOMがプレイステーションに参入した第一弾ソフトがゼロディバイドでした。それまでの音楽も素晴らしくハイセンスだっただけにゲームもさることながら音楽にも大期待したものです。実際にゲームをプレイして音楽を聴いたときの高揚感は今でも忘れません。全体的にディストーションギター+シンセサウンドが絶妙に絡み合うロックフュージョン系で構成されています。ZERO DIVIDEは「A NATION OF POISON(TAUステージ)」から必ず始まる。このゲームを代表する曲ですね。「CONFUSION(IOステージ)」はギターのワウカッティングが最高にカッコイイ。「柔」の文字がシブいEOSのステージは曲名「NIPPON」のとおり和楽器を取り入れたテクノ。「WAITING FOR THE SOUND OF THUND(ZEROステージ)」は主役機ともいえるZEROのテーマだけあってパワーコードのギターリフがメチャメチャカッコイイ。さらに2コーラス目のキメで1コーラス目と違う3/4拍子のキメを持ってくる巧みさが絶妙。どの楽曲も単純なループ曲ではなくソロも含めた1曲の完成された曲なので、純粋にインスト音楽として聴くことが出来たのも良かったです。
コレだけの完成度の高いGMが一時期ZOOMのサイトから無料ダウンロードが出来たという時期もありました。現在は残念ながらこのサービスは終了しています。サントラもなかなか手に入りにくいですが、入手できたら是非聴いて欲しい1枚です。また、続編のZERO DIVIDE2のサントラも非常に完成度が高くこちらもホンキでオススメします!
発売日:1990年2月21日
品番:KICA-1001
「In The Wind」はオレにとっての「モーニングミュージック」!というのもこのCDを買ったころはラジカセのタイマーで目覚まし替わりにこのCDが自動再生されるようにしていたからです。爽やかな風を感じる素晴らしいアレンジから始まります。2曲目「Hit And Away」は各ステージのメドレーアレンジ。原曲の雰囲気を壊さずキレイにまとまっています。3曲目「Legend」はオーケストラ風アレンジでまた良いです。4トラック目に収録されているドラマは…正直いらない気がします(笑)。この頃はGMのサントラも色々な付加価値をつけて実験的にやっていたのかもしれませんが…。
オリジナル音源(ちなみにアーケード版です)のほうは特に「ウ~」という女性コーラスが特徴的でした。グラディウスIIから多用されているオーケストラヒットも健在です。楽曲のほうも過去のグラディウス以外のコナミの名作をも彷彿させる曲のオンパレードで、コナミファンなら必ず納得できる名曲ぞろいです。また「A Long Time Ago」はグラディウス、沙羅曼蛇の曲メドレーになっています。これは実際にゲーム中で隠しステージ(ラスボスの吐く弾にあたるとそれぞれの面にワープ)で使用されていて、当時の音源を再現したものになっています。
このアルバムは比較的入手しやすいと思うので見つけたら是非ゲットすることをおすすめします。
メタルブラックで人気を不動のものにしたYack.こと渡部恭久氏の作品。自分がCD制作を担当した作品の中でもかなりお気に入り上位です!曲もさることながら音色も絶妙でツボをつきまくりのサウンド。渡部氏の曲は「メタルブラック」にしろ「エレベーターアクションリターンズ」にしろ、近年の「ボーダーダウン」なども含め、必ず聴き手のツボを突いてきます。「ツボが何処にあるのかを知っている」のでしょう。そこが間違いなく人気の理由ですね。
お気に入りは和也のテーマ「LOOK AT ME!」。前半のゆったりとした雰囲気から徐々に盛り上がる構成が最高にカッコイイです。バーツのテーマ「SPLENDOR」もオススメ。アルシスソフトの某曲を彷彿させるコード進行がサイコーです。エンディングの「Bigininng of the end」は各キャラのテーマのモチーフメドレーになっています。ほんの一瞬しか出てこないフレーズもあるので、この部分があのキャラか!という楽しみ方もできますね。
また声優も豪華で、矢尾一樹、島津冴子、置鮎龍太郎、久川綾、石川英郎、江川央生、田中一成(敬称略)と今なら確実に全員集めたらよほどの大作でないかぎりきっと予算オーバーなキャストですね。このCDではキャラクターのミニドラマも収録しています。中でもお気に入りはバーツ役の置鮎龍太郎氏のセリフの抑揚。「ところがShit!!」コレ最高です(笑)。
あ、このCDではライザのドラマパートで対戦相手となっているマルコ役の音羽一郎氏も忘れちゃいけませんね。正体はZUNTATAのOGR氏です…ってみんな知ってるか(笑)
キャラクターイラストは結城信輝氏でしたね。CDの特典はキャラのイメージをモチーフにした書き下ろしのタロットカードでした。色んな事情で2枚のカードがくっついてます。切り離しはセルフサービスで(汗)。ちなみにゲームは超難易度が高いです。絶対クリアできません…。
発売日:1994年5月21日
品番:VICL-15026
大阪で行われた「国際花と緑の博覧会」で28人同時プレイ可能だった360度モニターによる3Dシューティングアトラクション「ギャラクシアン3」をゲームセンターで稼動できるようにしたのが「シアター6」です。その名のとおり6人同時プレイ可能です。当時SNK関連のレコーディングでよく大阪に行っていて、初めてプレイしたのは梅田キャロットでした。元々「シアター6」のサウンドは4チャンネル作られていてRSS(Roland Sound Space /ローランドが開発した仮想立体音響システム )も使用されていたことからCD化の際に単純に2チャンネルのステレオに落とし込むだけでは済まなかったようです。コンポーザーは細江慎治氏と佐宗綾子氏の名コンビ。バキバキのスラップベースが絡んだトリッキーなリズムセクションが気持ちよいです。特に突撃時の「Fight Back a Chap!」は超名曲。カッコ良すぎです。趣味で耳コピしてMIDIファイルを作ったりしてましたね~。
また当時二子玉川にあったナムコのテーマパーク「ワンダーエッグ」にあった「ギャラクシアン3」のブリーフィングVTRのためにリメイクされた「Before the gate」も収録されています。当時ワンダーエッグで何回も並びなおしてプレイした記憶がこの曲を聴くとよみがえります。名曲で。さらにレーザーディスク「スターブレード」用に書き下ろされた5曲も素晴らしい出来です。
余談ですが「シアター6」は愛知県西尾市にあるゲームセンターで今でも稼働中とか…。
お近くの方は訪れて生G3を体感してみては?
古代祐三氏がファルコムを去ったあとに手がけたボーステックの「ザ・スキーム」のサントラ。PC8801mkIIのサウンドボードII(ステレオFM音源(YM2608)6音+リズム6音+SSG3音+ADPCM音源1音(波形メモリ256KB)と当時の音源としてはかなり豪華仕様)を駆使したスーパーポリフォニックサウンドが売りでした。本作のドラムの音源はカシオのRZ-1というリズムマシンからとったもので、元々この音はY.M.O.の高橋幸宏氏の音です。
「I'LL SAVE YOU ALL MY JUSTICE」ではオーケストラヒットとハンドクラップが印象的なユーロビートで、古代氏の作品の中でも屈指の名曲といえるでしょう。「coward!」のギターのパワーコードは古代氏自身で弾いたものをサンプリングしたもの。またベースの音色にもかなりこだわっていたようで「shout down!」では生のチョッパー(スラップ)ベースにFM音源でどこまで近づけるか挑戦したようですが、「ギャラクシーフォースのベース音(PCMサンプリング)を聴いた時はガックリしました」と語っていました。さすがにサンプリングの音には勝てないですよね。でも制約のある中で音作りを追求する姿勢がたまらなく魅力的ですね。それこそGMの真髄です!!本作には残念ながらサウンドボードIIを搭載していないPC88で鳴るノーマル音源版が収録されていません。サウンドボードII版とは全く違う曲になっているノーマル音源版は、後に発売になった「アーリーコレクション」とさらにその後サイトロンで発売した新録音盤「ザ・スキーム」に収録されています。実は…このゲームを一度もプレイしたことがありません。本作は曲のほうが有名で一人歩きしてしまった感があります。いつかプレイしてみたいものです。
また後半に5曲収録されているアレンジ曲のエンジニアを担当したのはY.M.O.などを手がけた寺田康彦氏。随所にアルファレコードならではのスタッフが関わっているのも興味深いですね。
発売日:1989年12月21日
品番:25A2-8
「古代祐三の代表作」とくればこのアルバムも忘れちゃいけないでしょう。本作に収録されている「ザ・スーパー忍」の音源はPC88版の音源。もちろんゲームはメガドライブですが、古代氏の最も得意とするサウンドボードIIを駆使してPC88上で作られています。古代節炸裂のボス曲「TERRIBLE BEAT」、スキームからの流れを汲む「LIKE A WIND」「RUN OR DIE!」や「OVER THE BAY」も良いですね。「SILENCE NIGHT」のFM音源とPSGの煌びやかな独特な音色もファルコム時代を彷彿させます。ゲームのほうもかなり良い出来で、下手ながらも最終ボスまでプレイしました。しかし難易度が高くて、どうしても最終ボスが倒せず、未だにクリアしていません。Wiiのバーチャルコンソールに登録されているので今度改めて曲を堪能しつつ再挑戦してみようと思います。
このCDには電波新聞社によってリメイクされたX68000版「ボスコニアン」用に書き下ろした曲も収録しています。これがまたすさまじく神曲となっていて「ザ・スキーム」でこだわったベースの音色をさらにグレードアップした「BLAST POWER」のチョッパーベース的音色なんかはFM音源の歴史の中でも最高の部類に入る出来の音色といえますね。こんな音を作れるのは古代氏だけでしょう。
また、21曲目に収録されている「INNER WORLD」は、いとうせいこう氏原作の映画「ノーライフ・キング」中に登場したゲーム”撃墜王小竹向原X”で使用された劇中GM曲です。流れたのはほんの一瞬でしたが、この曲を聴くためにこの映画見ました(笑)。
さらにアレンジ曲も4曲収録されています。「CHINA TOWN」はスキームの「I'LL SAVE YOU ALL MY JUSTICE」を彷彿させるユーロビートアレンジとなっています。
ラストを飾る「BLAST POWER」のアレンジだけはなんとも肩透かしをくらった感じでした。あの激しい曲がこんなしっとりとしたアレンジになっているとは(笑)。これはこれで悪くはないんですけどね…。個人的には元曲を豪華にしたアレンジを期待しただけにちょっと残念でしたがアルバム自体は間違いなく名盤です!
発売日:1989年5月21日
品番:276A-7703
タイトルは「サンダークロス」ですが、オリジナル音源では加えて「ホットチェイス」も収録されています。アレンジ曲は「サンダークロス」「A-JAX」「沙羅曼蛇」「グラディウスII」といずれもコナミを代表する名作のアレンジが収録されていました。実は「サンダークロス」は一度もゲームをプレイしたことがありません。この頃はゲーム以上にGMというものに強く興味を持ってゲームをプレイする前に、新しく発売されるGMCDを買って聴きまくっていたという時期でした。もちろん「ホットチェイス」も同様に未プレイです。クルマのゲームということ以外、どんなゲーム内容なのか未だに知りません(汗)。機会があれば是非やってみたいんですけどね。でもその「ホットチェイス」の楽曲は当時相当ヘビーローテーションしてました。PCM音源のサンプリング性能の問題なのか怪しいピッチで鳴るブラスセクションと荒いサンプリングでヒステリックな音色のドラムが刻む激しいビートにアドレナリンが出まくりでした。「It's A Hard Wai In The Suburbs」は特に名曲。何度聴いたかわかりません。アレンジは存在しませんが、この手の曲はこういう荒れた音色ならではの味があるので、下手にアレンジされてキレイな音になるより、オリジナル音源のほうが良かったりします。
「サンダークロス」はクリアなFM音源(YAMAHA YM2151)のみで対照的でしたね。作曲はコナミ矩形波倶楽部の「プロフェット深見」こと深見誠一氏と「J_KANE」こと兼田潤一郎氏。アレンジ曲にもなっている「Skywalker (2st.BGM)」は爽やかコナミ節。名曲です。グラディウスIIIの「In The Wind」」も深見氏の曲ですが、双子の関係にある曲だとご本人がライナーノーツで語っていました。
「Great Battleship (4st.BGM)」のギターリフは当時メタル好きだったこともありギターでコピーして遊んでましたね。あのギターの音はFM音源だけで作られてるとは思えないヘヴィで良い音でした。
アレンジ曲のみの収録となる「A-JAX」はメインテーマとなる「Final Command A-Jax」。これはゲームもよくプレイしていたので思い入れが深いです。
「沙羅曼蛇」は各面のメドレーアレンジ。「グラディウスII」からはエンディング曲「Farewell」。いずれも矩形波倶楽部の顔である「ミッシェル古川」こと古川もとあき氏の爽やかなギタープレイが堪能できます。ライブで笑顔で楽しそうに弾く氏のギターはとても気持ちが良いです。
発売日:1991年7月21日
品番:APCG-4014
フェアチャイルドの戸田誠司氏のプロデュースによる往年のナムコGMのリミックスアレンジです。戸田誠司氏といえばサイトロンでも「ストリートファイターII」のアレンジなどで大変お世話になっていました。戸田氏はプロデュースのみで実際のアレンジは複数の別の方が担当されています。
さて、
ゲームの元音源を使用したリミックスアレンジといえば細野晴臣氏の元祖GMCD「ビデオ・ゲーム・ミュージック」ですが、本作は基本となるリズムトラックに乗っける形の90年代テイストのダンス系リミックスとなっています。ゲーム中に使用されているボイスや音源はしっかりと使用されており、ダンス系リミックスアレンジとしては非常にうまく料理されていると言ってよいでしょう。
「NAMCO IN THE '80S」はナムコゲームの中でもギャラガ、パックマン、ラリーX、ディグダグ、マッピー、ギャプラスと初期のものをメドレーアレンジしています。細野氏も同様の素材を扱っていましたが、比較してみると面白いかもしれません。アプローチの違いもそうですが、時代の流れを感じますよ。
ゼビウスは「Tekno Mix」と「Beat Mix」の2種類が違うバージョンで収録されていますがアレンジャーが同じため大きな違いが出ていないような気がします。もっと別物にしても良かったんではないかと…。 源平討魔伝、ワンダーモモ、妖怪道中記と80年代後期のゲームも元の素材を活かしつつリミックスアレンジされています。これは必聴です!
発売日:1991年12月15日
品番:PCCB-00077
「スーパーハングオン」の「SPRINTER」のアレンジから始まるこのアルバムはSEGAのGMバンド「S.S.T.BAND」の2枚目のベストアルバム。SEGAの社員にプロのミュージシャンを加えたバンドで演奏力はピカイチのバンドでした。サイトロンに入りたてで担当になった「BRIND SPOT」(S.S.T.BANDとしては最後のアルバムとなってしまいましたが)は非常に思い出深いものがありますが、今回はファンとして聞いていたころのCDを紹介します。「BELLDEER WIND」は松前公高氏のオリジナル曲。本来はサイトロンで開発していたメガドライブ用のゲームのメインテーマになる予定だった曲でした。かなりの名曲だっただけに製品化されず残念でしたが、原曲となっているこの音源が残っているのは本当に良かったと思います。「EARTH FRAME G」は「G-L.O.C.」を元に作られた大型体感ゲーム「R360」用に書き下ろされた光吉猛修氏の曲。このアルバムでは新加入したドラムの「スプラッシュ熊」こと熊丸久徳氏のドラムで「TURBO君」こと斉藤昌人氏のベースもあわせて新規で録りなおして収録しています。トリッキーな16分キメキメ系のフュージョンで琴線ふれまくりでした。このアルバムで一番好きな曲です。また日本青年館で行われたゲームミュージックフェスティバル'90から「SWORD OF VERMILION (Live Version) for VERMILION」「POWER DRIFT MEDLEY (Live Version) for POWER DRIFT」を収録。特に「VERMILION」は先に発売されていたLive盤「S.S.T. BAND LIVE」には収録されておらず、貴重です。
そして完全新録となった「BONANZA BROS. MEDLEY for BONANZA BROS.」は、スタジオにて一発録りで収録されたもの。通常は打ち込みパートなどを前もって録音しておき、それにあわせて各楽器をオーバーダビングをしていくレコーディング方法をとるのですが、この曲は一気に全楽器を差し替え追加ナシで録音したものです。現場を見ていないので何ともいえないのですが、音からするとライン録音(楽器から音を直接取り込む)のではなくスタンドマイクを立ててスタジオ内の音を全部一気に録っているようです。一発録音は音の分離が悪かったりするデメリットはありますが、ライブ感が出てノリの良いものになるメリットがあります。実際に音を聞くとわかりますがプレイヤーの声やスタジオの空気感が出ていて楽しい雰囲気が伝わってきます。これも高い演奏能力あってのレコーディングですね。他にも名曲が目白押しのこのアルバム。比較的入手しやすいようなので是非手に入れて聴いてみてください。